わざもん

名古屋市指定伝統産業品

名古屋市が指定する伝統産業品

◇木桶 - 木桶の栗田
富嶽三十六景「尾州不二見原」に描かれている様に、江戸時代には、尾張藩所領の木曽椹(サワラ)を用いて桶の製造が盛んになりました。

◇尾張七宝 - 加藤七宝製作所
仏典にいう七つの珍宝、金・銀・瑠璃・しゃこ・めのう・真珠・まいえをちりばめたような美しい輝き。七宝の名はそこからでているそうです。 天保年間に、尾張国海東郡の梶常吉がオランダ七宝から銅胎植線施釉を学び、その技法を完成させたのが名古屋の地に根を下ろした礎です。

◇名古屋扇子 - 末廣堂
名古屋の扇子は、18世紀の中頃に京都から現在の西区幅下あたりに移り住んだ父子によって始められたのがその起こりとされています。 名古屋は京都と並ぶ産地として知られ、京扇子が婦人物を主としているのに対し、名古屋扇子は、白扇など男ものを主体として発展してきました。

◇名古屋提灯 - 伏谷商店
提灯の歴史は古く、遠く室町時代にさかのぼるといわれ、江戸時代には盆供養に提灯を使う風習が生まれ、盛んにつくられるようになりました。名古屋提灯は、明治初期には貴重な輸出品としてもてはやされ、全国一の生産を誇った時期もあったといわれます。

◇名古屋仏壇 - 後藤太郎仏壇店
名古屋における仏壇製造の歴史は、元禄年間、仏壇専門店「ひろや」が創業の頃に始まったといわれています。尾張藩から営業権を与えられて株仲間が組織され、藩所領の木曽檜(ヒノキ)を用いて製造されました。

◇名古屋友禅(型染) - 赤塚染工場
型友禅は、友禅模様を型彫りした型紙を下絵の代わりに用い、使う色ごとに型紙を用意して絵柄を付けていく友禅染です。名古屋における型友禅は、その起こりを紺屋での旗や幟などにあると言われ、江戸時代末期には、型友禅の産地基盤を確立しました。明治に入って、京都から新しい技術を導入するなど、生産が拡大してきました。

◇名古屋黒紋付染 - 武田染工
紋章は、平安時代に発生し牛車や衣服に付けられ、のちに武家の目印となりました。現在は、紋章を付けた衣服は、礼装用となっています。名古屋の黒紋付染は、白生地を紋章の部分を残して黒で染め上げ、白く残した部分に紋章を描いていきます。黒染めの工程で、紋型紙・紋当金網を用いる名古屋黒紋付染は、黒の美しさ、丈夫さで優れています。